風疹が猛威をふるっています。全国の今年の患者は、2,000人を超えましたが、東海3県でも愛知県で100人を超えるなど増え続けています。
風疹は、発熱や発疹などの症状が出るウィルス性の感染症で、妊娠中の女性が感染すると生まれてくる赤ちゃんが耳や目、心臓などに障害が起きる「先天性風疹症候群」となるおそれがあります。
国立感染症研究所のまとめでは、11月11日までに報告された今年の患者は2,032人。
東海3県でも増え続けていて、これまでに愛知県で103人、岐阜県で10人、三重県で22人が報告されています。患者の中心は、子どもの頃、風疹のワクチンを摂取する機会がなかったりして免疫が不十分な30-50代の男性です。
専門家はワクチンによる予防が重要だと呼びかけています。
愛知県蒲郡市にある「マイファミリークリニック蒲郡」で、風疹とはしかの混合ワクチンを摂取した32歳の女性は、妊娠したときに安心できるよう、接種に訪れました。
女性は「テレビで風疹が流行っていると知り、妊娠したときに心配だと思い、接種に来ました。これで安心して生活できます」と話していました。
また、これからの季節はインフルエンザも流行することから、インフルエンザの予防接種と同時に、風疹のワクチンを接種する人もいます。
29歳の男性は「インフルエンザは毎年打っているので、同時に風疹のワクチンを打てるのは、回数が少なくてすみありがたいです。妻が妊娠を希望していますが、風疹の予防接種をしたことがなかったので、これで安心です」と話していました。
マイファミリークリニック蒲郡の中山久仁子医師は「今回の流行を止めるためには、みんながきちんと免疫を持つことが大事ですので、30-50代の人で、免疫が不十分な人はぜひ予防接種をして流行を止めてほしい。インフルエンザと風疹の予防接種は同じ日に打てるので、医師に相談して同時に接種するといいと思う」と話しています。
新たな対策を取り始めた自治体もあります。
岐阜県と岐阜市は、風疹の免疫があるかどうかを調べる無料の「抗体検査」の対象を拡大して、「30-50代の男性」を加えることを決めました。
期間は当面、12月1日から来年3月31日までとなっています。
風疹の抗体検査や予防接種の費用については自治体によって対象などは異なりますが、多くは自治体で助成をしています。
ホームページで「お住いの自治体」、「風疹」「助成」で検索してください。
[出所] NHK WEB NEWS 東海NEWS WEB
(2018年11月27日アクセス)